ライブラリーサイエンス専攻紹介動画ショート版(11分24秒) ※ ロング版は本専攻の詳細よりご覧いただけます。

専攻について

20世紀後半におけるICT環境の急速な発展に伴い、知識や情報をめぐって社会は大きく変容しています。 人々はインターネットをはじめとする多様なメディアがもたらす情報の大海に置かれ、情報化社会を享受しています。 しかし、その反面では、従来の法制度や技術ではもはや充分に対応できない新規で重要な諸問題が次々に生起しています。 たとえば、以下のようなものが挙げられます。

  • 情報社会の進展が進むと、真に必要な情報を得ることが、ときにかえって困難となること
  • 新しい情報媒体上では、ときに来歴や真正性、正確さ、著作権の取り扱い等が不分明な情報が氾濫していること
  • 年金資料や外交文書の不適切な管理、食品偽装、裁判資料の改竄などが社会問題となり、組織の健全な運営・経営について疑念が高まっていること

このような状況において、緊急の課題として浮かび上がっているのが、知や情報の適切な管理とアクセスの保証です。 創造性豊かな活動を展開するためには、知や情報を適切に入手する必要がありますが、その基盤となるのが信頼できる流通、管理、そして活用のシステムです。 また、公行政、民間企業を問わず、組織の有効な運営戦略のためには、ステークホルダーや市民に対するコンプライアンス、および情報公開と、これを可能とする適切な文書記録管理が不可欠です。

本専攻では、問題の複合的な性格に対応して、人文科学、社会科学、学習科学、情報学などから学際的にアプローチし、実践的な課題に現場で応えることができる高度な専門人材を育成します。


教育課程の考え方と特色

本専攻は、文字情報管理の面で大きな研究蓄積を有する2つの学問領域、「図書館情報学」と「アーカイブズ学(文書記録管理学)」を基盤として、 法学、学習科学、情報学等の知見を交えつつ、ユーザーの視点にたった情報の管理と提供を可能とする、新たな知の創造と継承の「場」(=「ライブラリー」)を教育研究の対象とします。 情報の管理と提供の「場」を科学する試みを展開すること、また文献著作と文書記録の両者を統合して取り扱うことは、我が国では初めてのことです。  

本専攻が対象とする情報はあらゆる領域に関係することから、入学者も、多様な専門と背景を持つ人材が予想されます。 このため、多様な教育ニーズに対応できる履修モデルを可能とするカリキュラムを組むと共に、指導教員は、学生一人ひとりの適性に応じて、きめ細かい履修指導を行います。 教育方法にも工夫をこらし、専門分野を異にする複数の教員と学生が、共通のテーマ共通のテーマに協力して取り組むチームランニング(PTL)やインターンシップ等を用いながら、実践的な知の習得を図ります。

3ポリシー及びカリキュラム・マップ

3ポリシー(2021年度入学者用)