専攻概要

教育課程の考え方と特色

修士課程

修士課程では、広範な分野の大学卒業生、大学院の修了者および在籍者、企業、行政、NPOの実務に携わっている社会人など、多様な専門性と背景を持った人材を受け入れます。 そのため、指導教員は、学生1人ひとりの出身分野や関心領域に応じて、きめ細かい履修指導を行います。また、修了後の社会での活躍やキャリア像を念頭に効果的な学習計画を立てていくために、多様な履修モデルを用意しています。 さらに、実社会の現実の課題に対し、その解決を目指してチームで取り組む、PTL(プロジェクトチーム演習)およびインターンシップにより、実践的な知の修得を促します。

本専攻では、「感性科学」「感性コミュニケーション」「感性価値クリエーション」の3つのコースを設けて教育を行います。

博士後期課程

博士後期課程では、「ユーザー感性学」に関するより高度で統合的な教育研究を行うために、本専攻修士課程にある3つのコースの専門性を「特化」させるだけではなく、それぞれのコースを積極的に「統合」しています。 積極的な統合を進めるために、ユーザー感性学の博士後期課程では、コースの区切りは設けていません。 ただし、専門性の特化も一方で重要なため、これ以降は「領域」という表現を用いて特化の重要性と方法について言及します。

感性科学の領域は、感性に関する客観的測定・分析・評価を行い、感性の研究に従事したいという人材。 あるいは感性を技術や製品開発に生かすことに興味を持つ人材が期待されます。 キーワードは「感受性、感覚、情動、意識、脳機能、進化、遺伝」です。

感性コミュニケーションの領域は、多様なユーザーを支援し、感性を育む快適で安心できる居場所とコミュニティ、製品・サービスや知財を創造する事に関心のある、好奇心旺盛で問題意識と社会的使命感の高い人材が期待されます。 キーワードは、「コミュニケーション、チャイルドライフ、暗黙知、美学、文化環境、芸術創造」です。

感性価値クリエーションの領域は、これまでの技術起点に基づく製品・商品・サービス開発のありようを、人の感性を基にした心の充足・感動・共感という価値創造へと転換し、産業や地域社会、生活を革新していこうという問題意識と使命感の高い人材が期待されます。 キーワードは、「デザイン、ブランド、価値、地域文化、芸術創造、イノベーション、評価」です。

教育研究上の目的及び3ポリシー