研究データ管理(RDM)支援人材育成プログラムとは

募集要項はこちらからダウンロードできます。

(1)本プログラム設置の背景

2021年3月に閣議決定された『第6期科学技術・イノベーション基本計画』に示されたとおり、大学等の研究機関は、新たな研究システムの構築のために「信頼性のある研究データの適切な管理・利活用促進のための環境整備」と強化が喫緊の課題として求められています。これを受けて、2023年1月、文部科学省オープンサイエンス時代における大学図書館の在り方検討部会による審議のまとめにおいて研究データ管理に関して示された方針にもあるように、大学図書館等のこれまで大学等の研究機関において研究支援をしてきた部署が、研究データ管理支援にも積極的に関わる必要性が出てきました。このように、日本の大学等の研究機関においては、研究データ管理に向けた環境整備だけではなく、研究者が適切に、また効率的に研究データを管理することができるような支援人材が求められています。

九州大学統合新領域学府ライブラリーサイエンス専攻では、これまで、ユーザーの視点に立った新たな情報の管理と提供の場を提案することを目指して、高度な情報専門職の育成を行ってきました。この度、上記に示した支援人材の育成ニーズにこたえるため、令和5年度から研究データ管理支援に焦点を絞り、研究者が研究データ管理(RDM)をすることを支援する人材を育成する「研究データ管理支援人材育成プログラム」を開講することにいたしました。

(2)育成する人材像

研究データ管理支援人材育成プログラムでは、以下のような人材の育成を目的としています。

  1. 研究データ管理の遂行にあたり適切な支援ができる人材
  2. 各々の研究組織において研究データ管理支援のための体制構築やサービス設計ができる人材
  3. 研究データ管理支援人材として組織を超えたネットワークを構築できる人材

大学をはじめとする研究機関の図書館職員、URA、研究推進に関わる部署等の第一線で活躍する実務家などが積極的に履修されることを期待します。研究データ管理支援に関する最初の一歩を踏み出すためのプログラムです。初歩から学ぶことができますので、前提知識や経験は必要ありません。また、九州大学のすべての学府に在籍する大学院生も受講することを期待します。

(3)カリキュラム

カリキュラムは、5科目5単位(1科目、15時間)で構成されており、全て必修です。各科目の関係性は以下の図、科目の詳細については「科目一覧」をご覧ください。

「研究データ管理基礎」は、秋学期(10月中旬頃)の土日を使って、九州大学伊都キャンパスにて対面授業で実施します。「研究活動の変化の情報管理の理論」は秋学期の土曜日にオンラインのライブ授業で実施します。その他の3科目については、次年度の春学期の土曜日に開講予定です。社会人の方々が受講しやすいようにできるだけ配慮いたします。

各年度の授業スケジュールの詳細については、「科目一覧」をご確認ください。

(4)履修証明プログラムの概要

「研究データ管理支援人材育成プログラム」では、社会人を統合新領域学府の科目等履修生として受け入れ、履修により合格した科目については統合新領域学府により単位を認定します。本プログラムでは、75時間以上の課程の修了者(5科目5単位以上の修得)に対して履修証明書を交付します。

本学の大学院生が本プログラムの科目を履修した上で、統合新領域学府により合格科目の単位認定を受け、「修了要件」に記載の要件を満たした場合も、履修証明書を交付します。

(5)その他

「研究データ管理支援人材育成プログラム」についてより詳しく知りたい、またはご質問などがある場合には、統合新領域学府ライブラリーサイエンス専攻の石田栄美(ishita email)まで、メールにてお気軽にご連絡ください。

2023年度用のプログラムの概要に関するプレゼンテーション資料も参考にしてください。